制動手

真空ブレーキ発明以前の初期の鉄道車両においては貫通ブレーキが備えられておらず、運転操作を行う機関士が列車の全ての車両に対するブレーキ指令を行うことができなかった。制動手は編成中の各車両に乗務して、機関士からの合図に応じて担当車両のブレーキを取り扱うのが主な仕事であった。

アメリカでは、制動手は列車の走行中に車両の屋根上に設けられた歩み板(ランボード)上を歩くか走るかして巡回し、各車両のブレーキハンドルを回してブレーキを掛けて回る役割であった。また、自動連結器も実用化されていなかった当時、車両間の連結がきちんと行われていることを確認し、入換に際して機関士に合図し、転轍機を切り替えるのも彼らにゆだねられた仕事であった。